森を育てる

漆の森づくり

皆伐後の再造林が進まない地域課題を解決するため、当社では漆で再造林を行う取組みを行っております。

漆は苗を植えてから10~15年で樹液を搔き現金化できる上、手入れは下草刈りやつる性植物が巻き付いた際に行うつる外し程度で管理を省力化できます。

2015年、文化庁は国の重要文化財の修復に使用する漆は原則国産の漆を使用する事とする通達を出した事により、国産漆の需要が一気に高まりました。

しかし、国産漆の資源量は少なく、その生産地も非常に狭い地域で限られた職人により生産されているため、このままでは資源が枯渇する恐れがあります。

当社が所在する青森県津軽地域は藩政時代、漆を特産品として管理し、漆守という藩の役職があり、漆が育つ土壌があります。

近年では管理されなくなった里山やリンゴ畑の増加で熊や猿が人里に出没し様々な被害が出ています。

当社が使用する漆苗は、障害者就労支援B型事業所の障害を持つ方々が作業の一環として生産した苗木を使用しております。

また、令和6年には弘前大学人文社会学部地域行動コースを専攻する学生と一緒に漆の苗木を植栽し、五所川原農林高等学校森林科学科の生徒と一緒に下刈りを行うなど、林福連携、ユニバーサル林業へのアプローチを行いました。

今後も漆の植栽で里山や畑を再生し、地域の環境を守る取組みを行ってまいります。

当社の漆の森づくりの取り組みについてご興味、ご質問等ございましたら、個人法人問わずお気軽にお問合せくださいませ。